庭の観察記録
身近な自然の観察記。すぐそこにある自然を通じて、生物の多様性と神秘を味わい、クォークから宇宙まで想いを馳せる。
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P6080118s.jpgついに今日はいないかと思ったら、いたあ?(ニンマリ)。そのすぐ後には、でっかいナメクジつき。この画像ではわかりづらいが、ダンゴムシもその後の「壁」の溝に1匹ずつ計3匹いる。

こんな近くに獲物がいるのに気づかない。カエルが動くものしか「見えない」というのは広く知られた話だと思う。これは「レンズとしての目が悪い」のではなく「物を認識する脳のメカニズム」の問題である。カエルは両生類。脊椎動物の進化の順番では、魚類→両生類→爬虫類→鳥類、哺乳類で、カエルは最初のほうである。だから両生類であるカエルは哺乳類に比べて下等で「頭が悪い」のであろうか?

カエルの脳にヒトの脳をそのまま移植できたとしよう。サイズからして違うのでありえない話で、カエルがヒトの脳を持つためにはいろいろな面で相当なコストを払わなければいけないのだが、それらのすべてがクリアーできたとして、ヒトの脳の機能そのものだけが移ったとしよう。

さて、あなたは晴れて体長15cmほどのヒキガエルになれた。今日から昼間は目立たないところでじっと身を潜め、夜には餌を求めて歩き回る生活である。夜は真っ暗である。その中で餌を探さねばならない。地面が近いので、いろいろなにおいがする。いろいろな音もする。どこから何が襲ってくるかもわからない。機敏に動き回ったほうがいいのだろうか、それともどこかのポイントでじっと待ったほうがいいのだろうか。不安ばかりが渦巻く。武器は超スピードで伸びる舌だけである。何とか希望がもてるようなことを考えてみる。と、そのとき、あやしい物音がした。近づいてくるようだ。足が遅いので、下手に逃げるよりは、じっとしているほうが得策のようだ。恐怖で身を震わせそうになるが、それもこらえる。敵に動きを察知されて、ばれたらヤバイ。どれくらい時間がたったのだろう、いろいろ余計なことを考えながらも何とかやり過ごす。ホッとするとともに、前より大きな空腹感に襲われる。とにかくたくさん食べて栄養をつけなければ。ところで、餌はどうやって探すんだ?

サッカーでは、こういう場面ではこうする、こういう場面ではこうするという約束事がチームごとにいくつかある。より多くのパターンを持ち、それを状況に応じて、オートマチックに使えるチームは強い。大会も勝ち進む。

ヒキガエルにはヒキガエルの生活がある。偶然と必然が織りなす進化の壮大なドラマの中で、現存しているヒキガエルは、同じ環境におかれたものの中で(それはヒキガエル同士であれ、ヒキガエル以外のその環境に入り込もうとしたものであれ)勝ち進んだ勝者である。「勝者は敗者よりもより多くの真実を含む」とは、サッカーの元ブラジル代表キャプテン、ドゥンガの言葉である。

特定のパターンの動きだけが見え、それ以外は見えない。それこそが、歴史的な進化のしがらみやそこからくる限られたコストの中で、最良の選択であったろう。



P6080123s.jpgはじめの写真で後ろに写っていたナメクジをカエルの前に差し出す。ナメクジが動き始めてから、初めて反応した。鬼のような形相に見える。動きのあるポーズのようにも見えるが、実際には、じっと静止している。このあと2回舌を繰り出したが、不発だった。そして、あきらめて後退した。
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